癸巳五黄の年が始まりました。

180年ぶりにやってきた十干、十二支、九星の全てにおいて、古いものが終わり、新しいものが始まる、その境目の年。

今年の九星と干支の位置から考えると、地球規模で過去に壊れたものを消し去り、次への変化が始まる年となりそうです。
しかし、環境は一瞬ではなく、徐々に変わっていくものなので、劇的な変化を直ちに感じることはできない。
おそらく、未来から今年を振り返ったとき、「ああ、2013年が転換点だったのね」と思い出すことになるのでしょう。

干支と九星の位置は地球環境が変化し始めることを示していますが、地球環境の変化は当然、社会や経済の在り方にも大きく影響します。
世界規模で、もう機能しなくなっているシステムをやめようという動きが始まっていますが、今年を境にそれが多くの人の目にも見えてくるでしょう。

しかし、次の時代への種はあるものの、芽吹くのはまだ当分先なので、新時代の気配がまったく感じられない。
変化を感じながら、方向性が見えない状態なので、焦りを感じる人も多いのではないでしょうか。
私が危惧するのは、この焦りが短絡的な思考と行動を招くことです。
「急いては事を仕損じる」と言うように、焦って結果を求めると、余計な混乱や困難を招く可能性もあります。

変化は必然です。しかし、良い方向への変化なのか、悪い方への変化なのかは、分かりません。変化のエネルギーが急過ぎると、摩擦も高まります。より良い方向へ、適切な早さで、新しい時代に移行できるように、人間の知恵と勇気と連帯を使いたいです。

癸は十干の最後の年。
昨年は大きな水の壬(みずのえ)でした。水の力で物事が壊れ、そこに新しい種子が孕まれた年でした。
今年は、壊された土地の地ならしが行われ、種子の内部に孕まれた生命体が、それと分かる程度にまで大きくなる年です。
種は大きくなり始めるのですが、来年になっても皮は厚く、ムクムクと動き出すものの芽吹きはまだ先です。

巳は、蛇です。万物が繁盛の極になった状態です。つまり、反映の頂点なので、その先には衰退が待っています。
来年の干支である午(うま)になると、万物にはじめて衰微の傾向が起こり始めます。

五黄は、魔方陣の定位置である中央に五黄が戻る年です。つまり、物事が一巡し、本来あるべきところに戻り、次の循環が始まる年です。
五黄は、木火土金水の土の力です。土の気は、万物を土に還す死滅作用と、万物を育みそだてる育成作用という2つの働きを持っています。

180年前というと、1833年。天保の大飢饉の始まった年です。
地震の多い年でした。5月にインドでマグニチュード7.5、8月にネパールでマグニチュード8、9月に中国でマグニチュード8、11月にスマトラでマグニチュード8.3、12月に東北地方の日本海側でマグニチュード7.4の地震が起こっており、余震は1834年の北海道6.4、35年の三陸7.6と続きました。
天候不順が凶作を引き起こし、大飢饉が発生し、一揆・打ちこわしが各地で発生しました。1837年の大塩平八郎の乱は戦争と呼べる規模の反乱でした。

どういう時代だったのか興味が沸きます。まじめに勉強しようとすると、何冊も本を読まなければならないので、そこまでは時間を使いたくありません。
たまたま読んだこのページの時代背景説明は、面白かったです。

にわか勉強による超私的な私の歴史観は、以下の通りです。

外では欧米列強がアジアに進出しアヘン戦争が起こっていました。
貨幣経済が発展し急速に貧富の格差が拡大していたにも関わらず、政治が無策だったので凶作が飢饉に発展しました。なのに、腐敗し幕閣・役人・豪商は民衆の救済ではなく、自らの遊行・利益のために金を使っていたため、人々の怒りは反乱へと向かいました。
外憂内患の幕府は財政再建策として天保改革を行ったものの、強固な中央集権国家を指向した改革派と従来型の連合国家を維持しようとした反対派のせめぎ合いの中で改革は挫折しました。

その後、結局、幕府は瓦解し、欧米列強と対抗できる強い中央集権国家として大日本帝国が成立し、敗戦で憲法は変わっても国家総動員体制のまま欧米との経済戦争を続け、福島第一原発事故に至った。3.11は2度目の敗戦だと私は思っています。

前の180年間が集中のエネルギーだったので、次の180年間は反動としての拡散のエネルギーで物事が動いていくのでしょう。
どんなに頑張っても、180年後の世界を見ることはできないのですが、せめてここを起点にどういう方向に動いていくのか見届けたいという欲があります。その大きなうねりの中の一粒にも満たない一人の人間として悔いなく生きるにはどうすれば良いのか、皆さんと知恵を出し合いたいですね。