初めて羽田空港深夜便を利用しました。

今回は、シアトルを夜6時半に出発し、羽田に翌日の夜10時45分に到着するデルタ航空の深夜便で日本に帰りました。
東京に着くのが遅いので、実家までの交通手段が心配だったのですが、深夜便を利用したことがある友達が、到着便数が少ないので入国手続きも空いていて、モノレールが動いている時間だから電車で帰れるし、定額タクシーもあると教えてくれたので利用することにしたのです。

しかーし、搭乗してからエンジンの整備に時間がかかり、出発が1時間半以上遅れました。
羽田に着陸したのが1時過ぎ。電車を利用する予定だった人たちまでタクシーに流れたので乗り場が混雑し、結局、実家にたどり着いたのは午前3時を過ぎていました。
うちは娘が大きいから眠くても自分で歩いてくれたけど、小さいお子さん連れの方は大変そうでした。

羽田空港の深夜国際便は2010年の秋から始まっています。
羽田空港の拡張工事が終了し、横田空域の一部が米軍から返還され、羽田に再び国際線が定期就航するようになりました。
それまで民間機が航行できなかった空域を飛べるようになったので、夜間騒音を避けるために禁止されていた深夜の離発着が可能になったからです。

実は関東地方の上空の広い部分が、米軍横田基地の管制空域になっていて、日本の民間飛行機は許可を得ないと飛ぶことが出来ません。
許可を得られるかどうかは、その時の米軍の軍事行動の都合によるので、定期就航便が毎回、許可を申請するなんて非現実的です。だから、ほぼ全便が迂回する経路を取っています。
横田空域については、こちらの図が分かりやすくて、事情説明も詳しいです。

私は90年代の初めごろ、「帰省するのに成田空港が不便だ、なんで羽田に直行便がないのかな」とある人に聞いたところ、横田空域の存在を教わりびっくりしました。
だって図を見ると分かりますが、横田空域ってとても広いのです。
つまり関東上空で民間機が自由に飛べる部分がとても狭いのです。
こんな狭い空にこれだけたくさんの飛行機が飛び交っていて、よくもまあ事故が起こらないものだと感心しました。実際、事故には至らないニアミスはしょっちゅうあるそうです。

横田空域の一部が利用できるようになっただけで、深夜便や国際便の就航が可能になったわけです。
もっと自由に航路を設定できたら、もっと多くの地域へのフライトが増えるし、地方都市の活性化にもつながり、経済効果も大きいはずです。
それに、もしも横田基地がベイエリアにおけるサンノゼ空港のように民間空港になったら、多摩地区への帰省が便利になるでしょうね。
横田に夕方到着する直行便ができたら、絶対に利用しますよ。
ただ深夜便を利用するかどうかは、微妙ですね。

たぶん次回は昼間の成田便を予約すると思います。