日本に着いて初日に行ったのは、武蔵境駅前にできた武蔵野プレイス。新しい図書館、コミュニティ・センターです。

娘が日本へ行ったらまず最初にやりたかったことが、図書館で日本語の本を借りることでした。
今、彼女は講談社の青い鳥文庫やYA! ENTERTAINMENT、角川つばさ文庫にはまっていて、日本語補習学校の図書館で借りたり、シアトル紀伊国屋で買ったり、日本から取り寄せたりしています。
「シリーズ本の続きが読みたい、好きな作家の他の作品が読みたい、しかしアメリカでは簡単に手に入らなーい。」
というのが、彼女の不満。
どうしても読みたい本を確実に手に入れるために、日本行きの前にネットショッピングをしておばあちゃんの家に届くようにしたのですが、全ての欲しい本を買ったらお小遣いがなくなるし、何より重くて持ち帰れない。
そこで、買うほどのことはないが読みたい本は図書館で借りて滞在中に読み終えるという計画を立て、「初日に図書館に行きます」宣言をしていたのです。

実家から歩いて3分のところに市立図書館の分館があったのですが、2011年にオープンした武蔵野プレイスに吸収されてしまっていました。「遠くなったなー」と不満だったのだけど、行ってその充実ぶりにびっくりしました。
地下3階地上4階のうち、地下と地上合わせて4階分が図書館スペース。ティーンエイジャー専用の地階には学習スペースやワークショップ用の部屋があり、1階は新刊雑誌類がずらりと並び、カフェも併設されています。書庫も開架式で、子供用のコーナーには専門の貸し出しカウンターがあって、司書が子供の本選びを助けてくれます。

娘はさっそく10冊の本を借りました。滞在中に買う本は、家に帰ってからのお楽しみにとっておいて、滞在中は図書館の本を読む作戦です。

夜10時まで開いている駅前の図書館。こんな街に住んだら、会社帰りの一杯ならぬ、会社帰りの一冊で、帰宅時間が遅くなりそうです。
シフト勤務のために働いている皆さんにはご苦労もおありのようですが、皆さん親切で朗らかで本のプロフェッショナルなところも好感でした。

帰る時間になったら、娘は「ここに住みたい。」と、一言。

しかし、この後も「ここに住みたい」場所が、続々と現れたのでした。