椿大神社の春の大祭でした。

うちから車で40分ほど北上したGranite Fallsにあるアメリカ椿大神社
今年はお正月を日本で過ごしたので、初詣に来なかったから、初参りです。

椿大神社は、Snohomish Riverに合流するPilchuck Riverのほとりに建っています。
主祭神は猿田彦大神で、合気道創始者の上芝先生も祭られています。
森に囲まれたなかに突然、大きな鳥居があって、そこをくぐり川に向かって降りていくと立派な社が現れます。
今日のPilchuck川は、雪解け水で水かさが増し、ドウドウッと流れていました。
参道脇の清水には水芭蕉が咲いていて、春めいています。

春と秋に行われる大祭は、年に2回だけ、本殿のドアを開ける日です。
神道の儀式が厳かに行われました。
アメリカ人のローレンス光一バリッシュ師によって日本語の祝詞があげられ、合気道場のアメリカ人のお弟子さんたちが氏子として、玉ぐしを捧げ、三味線を奉納する。
参拝者の大半はアメリカ人で、家族つれの日本人は私たちだけでした。
去年、節分に来たときは、日本人の親子連れもたくさんいたのですけどね。

儀式自体、すごく自然な感じなのだけど、ふと周りを見回すと、日本人が居ないという不思議な空間でした。

厳粛な儀式が終わったとたんに、バリッシュ師がくるりと振り返って、いつもの人懐っこい笑顔で「アリガトー」と言いました。
この落差がいつも微笑ましいのです。

バリッシュ師が、今日の儀式について、簡単に説明してくれました。
春と秋に2回、大祭をやるのは、冬の間は山に帰られている神様を村にお招きし、田の神様として農を守ってもらい、秋の収穫を捧げて感謝した後、また山に帰っていかれる、と。

ここに来ると、国家神道とは無縁の、人と神の契約による交わりという神道本来の姿がすっきりと見えてきます。

去年いただいた破魔矢を納め、新しい破魔矢を頂いてきました。