今週は新居に初めてのお泊まり客がいらしてました。

和食をご希望の日本人のお客様だったので、家庭料理にしました。
湯葉を使った肉じゃが、蒸しケール、れんこんのキンピラ、黒豆の煮物、豆腐とワカメとネギの味噌汁、玄米。

ベジタリアンでないお友達でも、いつもと同じ菜食料理です。
ゲスト用に特別な料理は作りませんが、盛り付けを少し丁寧にしました。

肉じゃがとかキンピラって、日本の家庭料理の定番。その家ごとに作り方が違うのではないかしら?実家の肉じゃがが甘いと、甘くない肉じゃががどんなにおいしくても、心は物足りない。舌の記憶って面白いもので、子供の頃に食べた味を基準にして比べてしまうんですよね。
幸か不幸か、うちの母親は滅多にキンピラを作らなかったので、記憶がない分こだわらずに済みましたけど。

肉じゃがは、ごま油でじゃがいも、玉ねぎ、にんじんを炒め、水を具の半分くらいの高さまで注いで昆布を押し込み、しらたきと湯葉を上に乗せて、蓋をして中弱火で野菜が七分ほど柔らかくなるまで煮ます。塩気を加える前に水煮することで、野菜の甘さを引き出します。煮立てると甘さの中にアクのエグミが加わってしまいます。具を端に寄せて、醤油を煮汁に注ぎ、汁気が鍋全体に対流するように蓋をして煮ます。具の上から醤油をかけると、まだらに茶色くなるので、煮汁に醤油を入れています。途中で蓋を外して、煮汁が少なくなるまで煮ます。煮汁がない方が好きな人、煮汁がたっぷりある方が好きな人、お好みでどうぞ。
私は、じゃがいもの端が煮崩れて、玉ねぎが汁気を吸っているぐらいが好きです。

器に盛ってから別に茹でておいたインゲンを彩りに加えます。
味付けは、野菜の甘みと醤油にごま油の香、そして湯葉に染み込んでいた醤油と砂糖の味です。「肉じゃがは甘くなければ!派」なら、煮込むときに甘酒を加えるとよい感じに仕上がります。

キンピラはキンピラゴボウが基本ですが、れんこん、大根、ピーマン、セロリ、じゃがいも、ブロッコリーの茎や、2、3種類の野菜の組み合わせなど、色々な野菜キンピラを作ります。炒めてから水分を足して蓋をし、火が通ったら汁気を飛ばす、というのがキンピラの基本です。油炒めでも、水炒めでも良いですし、醤油味でも塩味でも良いです。唐辛子を入れても良いし、しょうが汁を最後にたらしたり、すりゴマをかけても良いです。
今回のレンコンのキンピラは、ごま油で炒め、醤油で味付けし、黒ゴマを散らしました。