昨日の晩ご飯は、湯豆腐でした。例の台湾系オーガニック豆腐屋で絹ごし豆腐を買ったので、食卓にカセットコンロを置いて熱々の湯豆腐を掬いながら、頂きました。他のおかずは、焼き里芋、もやしのお浸し、白菜の漬物、昆布の佃煮と小鉢を4つ。それに黒米入り玄米と蕪の味噌汁でした。

里芋は厚さ8ミリほどに切って、フライパンで焼きます。自然塩をふるだけ。
もやしは、薄くスライスした玉ねぎと一緒に、熱湯でさっとゆがき、梅酢で和えます。別に茹でたアレグラをもやしと同じ長さに切って、彩りにしました。

黒米が入るとご飯が赤紫になって、お赤飯のようです。皆さんのお住まいの土地の地の米はどんな米ですか?
日本の各地で、古代米を復活栽培し、種籾を収穫している人々がいます。全国展開のスーパーの流通網には乗らない、その土地で手に入る野菜、海草、魚、獣があります。
同じ大根でも、沖縄の大根、九州の大根、関東の大根、北海道の大根、皆違います。
その土地でできるものを食べるから、人間もその土地の気候に馴染み、体調を整えることができるのです。

日本の面白いところは、ここまでハイテクや金融が発達している先進国なのに、古代から連綿と続く文化が生活に根付いているところだと、日本人ではない人がよく言います。
私は、ネイティブ・アメリカン文化の衰退と比較したとき、日本は言葉と食を失わなかったから、古代からの文化をつなげて来ることができたのだと思います。

放射能汚染によって、土と海がもたらしてくれる食べ物を失った地域があります。
非常に残念ですが、放射能によって失われたものは取り戻せません。
でも、放射能以外のものによって失われた食べ物なら、まだ取り戻せる。
無洗米より古代米を、ホンダシよりカツオ節を、乳化剤や増粘剤より葛粉や寒天を、防腐剤より梅酢を選ぶことで、未来が変えられる。