旅から帰ってきて一番やりたくなるのが、自分の台所で、いつもの野菜を使ったいつものご飯づくりです。

普通の食事に戻った初日と言うことで、やはり心と体の調子を整えてくれる献立となりました。

右から順に、切り干し大根の煮付け、ほうれん草の胡麻和え、小豆かぼちゃ、胡麻塩、大根の柿和え。
これらの小鉢をおかずに、黒米玄米、白菜とえのきの味噌汁をいただきました。

切り干し大根は、しいたけ、玉ねぎ、にんじん、切干し大根の順に重ねて戻し汁をひたひたに入れてしばらく煮て、甘みが出ていたら醤油を汁に足し、油揚げを乗せて煮ます。材料は全て、切干し大根と同じ大きさに切りました。シャキシャキとした歯ごたえが残っているうちに火を止めて、味を含ませます。
味が染み込むのに時間がかかるので、翌朝のほうが美味しくなります。
切り干し大根は、肝臓・胃腸を養ってくれます。また、生の大根よりもカルシウム、鉄分、ビタミンB1が多いので、絶食でビタミン・ミネラル不足になっている体には、お得です。

ほうれん草は胡麻和えなので、甘しょっぱい味付けにしました。白砂糖ではなく、甘味には米飴を使います。寒いと固まってしまうので、冷蔵庫から出した米飴は湯銭しないと瓶から取り出しにくく、冷蔵庫から出したばかりのお醤油を加えると、なかなか溶けません。米飴もお醤油も室温に戻してから合わせたほうが良いです。

小豆は疲れた腎臓に良いので、1カップを茹でておきました。かぼちゃ嫌いの娘のために3分の1を塩煮に、デザート用に3分の1を米飴で甘みをつけてぜんざいに、鍋に残った小豆の上にかぼちゃを並べて自然塩少々をふって小豆かぼちゃにしました。

大根は毒消し・消化作用が強いので、薬効の高い野菜です。今日は、薄くスライスして紅麹塩でもみ、しんなりしてから完熟した柿の果肉で和えました。まだ少しお正月気分に浸りたかったので、ほんのりとしたピンクとオレンジで彩りを添えました。
いただきものの紅塩麹は、奥能登の天然塩に紅麹を合わせたもの。漢方薬でもある紅麹は、消化を促進し血の巡りを良くします。

こうして見ると、毎日食べる普通のおかずが、体から毒を出し、腎臓や肝臓の働きを促し、守っていることがわかります。
毎食ごとに何品も作るのは大変なので、このおかずたちは、大目に作って半分だけを食卓に乗せました。残りは冷蔵庫に保存し、常備菜として朝食やお弁当のおかずになります。
毎日少しずつ食べることで、体を健康に保っていきます。医食同源の実践です。