ヨガでノビノビーとしてきました。あら、車の運転がスローに。

我が家からヨガスタジオまで車で15分。時速45マイル(時速70キロちょっと)の交通量の多い道路を通ります。
ヨガに行くときは、家事を済ませ、慌てて車に乗り、発進。
時速45マイルを遵守するのも難しいほど、気持ちがせいてついアクセルを踏んでいます。
周りのことなんか気にしなーい。目的地に向かってまっしぐら。

そんな私も90分のヨガを終えて外に出ると、鳥の声が良く聴こえ、森の空気が鼻孔をくすぐり、心身が落ち着いて、感覚が覚醒しているのが分かるのです。

その状態で帰り道、車のメーターをふと見ると35マイルぐらいで走っています。
いかん、いかん、こんなにゆっくり走っていては、後ろの車に迷惑をかけてしまうぞ。
気を取り直してアクセルを踏むのだけど、40マイルが精一杯。なかなか45マイルが出せません。
素早く飛び去っていく風景に目がついていけない。

怖いというのでもない。むしろ運動のあとなので、筋肉の反応は良いのです。
でも、感覚が早さについていけない。
MSGや保存料の入った、おいしくないものを食べているときと似ています。
なんとなく「嫌な感じ」が体に起こる。

ああ、リラックスした体には、スピードが毒なんだな、と分かりました。

Activity is Food, too.
とは、Warren Kramer先生から教わった言葉です。

どんな行動をしているかは、何を食べているのかと同じくらい私たちの体と心の状態に影響するという、マクロビオティックの教えです。
45マイルのスピードで走れる体と、30マイルがちょうどいい体。その状態の違いに気づくことが実践です。
毒がたまったと気づけば、排出すればいいのでね。

善悪とは違います。45マイルが間違っていて、5マイルが正しいという、話ではありません。

45マイルがちょうどいいときもあれば、5マイルがちょうどいいときもある。
常に45マイルを維持するのは不自然ですからね。
季節によって、時間によって、食べ物によって、関係性によって、日々刻々体は変化します。

もしも5マイルがちょうどいい体のときに、45マイルを強いればどこかに無理が生じますし、45マイルがちょうどいいときに5マイルを強いられれば暴発します。
スピードゼロからトップスピードまで、体のリズムは一定のサイクルで循環していますし、トップスピードはその人の体ごとに違います。
私が車を運転していて安全だと感じられるのは、80マイル(130キロ弱)までです。
その循環のなかで、80マイルのスピードにも、0マイルの静止にも順応できるのが、正しい体です。
20マイル走行にイライラしたり、静止状態に耐えられなくなったら、調整が必要です。

そして、80マイルのスピードの体も、5マイルの体も、安全に生活できる環境が正しい社会ですね。