玄米とぎ汁発酵液の作り方。

我が家では玄米を8時間から24時間水に漬けて発芽状態にさせてから炊いています。
長い時間玄米を水に漬けておくと、その水がプチプチと泡立ってきます。
ぬか臭い匂いもしてきます。その漬け水で炊くと匂いが気になるので、炊くときは水を替えます。

玄米2カップに対し3カップの水をボウルに入れて一晩置くと、だいたい1カップの水が吸い込まれ、2カップの水が残ります。
なので、ご飯を炊くときには、水切りした玄米と新しい水を2カップ鍋に入れて炊くことになります。

玄米を漬けておいたぬか臭い水は捨てません。
このプチプチと泡立っている水は、既に発酵が始まっています。

500mlの水のペットボトルに、自然塩小さじ1、未精製の砂糖小さじ3を入れてから、玄米漬け汁を注ぎ、蓋をして振ります。シェイク、シェイク。
その後は暖かい所に置いておき、発酵させます。
ノースウエストの日かげの我が家は寒いので、お風呂に一緒に入ったり、暖房の出口やガス暖炉の近くで温めています。

天気のいい日は写真のように日光浴させます。夜は冷え込むので暖房の近くに退避です。
東京やカリフォルニアなら窓際に置いておくだけで発酵が進むようです。

そして、目についたときにシェイクシェイク。

保温がうまくいけば2日半ほどで発酵します。甘い香りがして、微かな酸味があり、シュワシュワしています。
このまま飲んでもいいのですが、ちょっと塩分が多めなので飲み過ぎはいけません。

我が家は水道水からchlorine(塩素)を除去するフィルターを使っていて、飲用水はRO(逆浸透膜)水になっています。
フィルターなしの水道水は塩素濃度が高くて発酵がうまくいかないことがあるようなので、市販のRO水を使う方がいいかもしれません。
塩はSeaSaltです。
砂糖は、日本では沖縄の黒砂糖を使うようですが、PCCで買った茶色いUnrefined Sugar(未精製砂糖)を使っています。
ミネラル分が豊富で、混ぜ物がない塩や砂糖がいいようです。

500mlの水のペットボトルを使うのは、2カップの漬け汁でちょうど満タンになるサイズだからです。
毎日2カップの玄米を炊く我が家では、毎日1本の発酵液ができる計算です。
発酵が進むとガスが溜まってきますが、プラスチックのペットボトルなら膨らむから液漏れもせず、破裂もせず安全です。
シュワシュワの勢いがすごいと、蓋をゆるめた瞬間にポンッと音がして蓋が飛んでいくほどですから、発酵液の内圧は侮れません。

出来上がった発酵液を豆乳に混ぜて作った豆乳ヨーグルトは、先日ご紹介しました

お掃除用には、DAISOで買ったスプレーボトルに入れて、台所と洗面所に置いています。

水垢などのぬめりがよく落ちます。
シャワーのタイルや洗面台のグラナイト、ステンレスの流し台に吹きかけて使っています。
まな板も最後にシュッとふきつけて、日向に干しておくと嫌な臭いが予防できます。
スプレーボトルはペットボトルほど膨張しないので、破裂はしませんが液漏れします。

もともと、米のとぎ汁発酵液は、飯山一郎さんという方が土壌改良資材として研究し普及に努めていらっしゃいました。
琉球大学の比嘉教授が研究・普及されたEM菌よりも、安価に作れるというのが飯山さんの主張です。
どちらも、微生物の発酵作用を使って、環境浄化(とくに土中や水中の汚染物質の分解)や健康促進(とくに生体内の汚染物質による酸化防止)を行うというものです。
こういう役割を担う微生物を有用微生物群(ゆうようびせいぶつぐん、Effective Microorganisms、EM)と呼ぶのですが、このEMという造語は比嘉先生が作ったもので登録商標されています。なので、EM菌と言うと比嘉先生の会社の商品だけを指すことになっています。
なのえ、飯山さんは米のとぎ汁発酵液と言っています。
私は、玄米発酵液と呼んでいます。
ま、簡単に言えば、自宅で作るEM菌もどき、ですね。

作り方は、こちらのHPを参考にさせていただきました。
飯山一郎さんのHPへのリンクはこちらですが、かなり個性的な方です。
飯山さんの発酵哲学を継承している発酵マニアきのこ組さんのHPエントリー「きのこ組天然酵母どうじょう」のほうが、読みやすくて便利です。
私はまだ入手していませんが、きのこ組さんの本『発酵マニアの天然工房』(三五館、2012年)も便利そうです。

発酵マニアの天然工房

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